喪中はがきが送られてきた人に対しては、年賀状を送ることはしないで寒中見舞いとして挨拶をするのがマナーです。でも、家族葬などで身近な人しか呼ばない葬儀をすることが増え、亡くなったことを喪中はがきで知ることも多くなりました。そのため、喪中はがきを受け取ったら寒中見舞いの時期を待たずに、すぐにお悔やみの返信の手紙を出すこともあり、お悔やみの返事の仕方・香典を送るときの気配り・返事のときの例文についてマナーをまとめました。
喪中はがきで訃報を知ったらすぐにお悔やみの手紙を出す
喪中はがきが届いて不幸があったことを知ったとき、一般的には寒中見舞いとしてお悔やみの返事を出すことがマナーとされています。でも、不幸があったことを知り、1日でも早くお悔やみを申し上げたいという気持ちから、喪中はがきが送られてきたらすぐに喪中見舞いを出すことが多くなりました。
寒中見舞いではなく、喪中見舞いとしてお悔やみを伝えるのであれば、喪中はがきが届いたら早めに出すようにします。マナーとしては、初七日までにお悔やみの手紙を出すのが良いとされていますが、喪中はがきが届く時期は葬儀が終わり、初七日も過ぎていることのほうが多いです。初七日が過ぎているときは、喪中はがきが届いたら速やかにお悔やみの手紙を出しましょう。
喪中はがきが送られてきてから日数が経ってしまうとお悔やみの返事を出すタイミングを失ってしまうことがあります。
喪中はがきの返信時に香典を送るときの気配り
喪中はがきでご不幸を知り、香典を送るときには、不祝儀袋に香典を入れて送るのがマナーです。本来なら手渡しするのが正しい作法ですが、すぐ弔問出来ないときは郵送することもできます。お香典だけを送るのではなく、お悔やみの手紙を添えることで相手の気持ちに寄り添えます。
不祝儀袋は、封筒に水引が書かれているものがありますので、それを使って現金書留で送る便利です。水引があると現金書留の袋に入れにくいので、略式の印刷された封筒がおすすめです。弔問できるときは印字タイプではなく、きちんとした水引で持っていくのがマナーです。
喪中見舞いにおすすめの線香
喪中見舞いとしてお悔やみの言葉だけを送るだけではなく、お線香を送ることもできます。郵便局にはお線香セットというものが売っていて、喪中はがきが届いた人用にお線香とお悔みの手紙がセットになっていてそのまま切手を貼って投函出来る便利なものもあります。外側の袋が不祝儀袋を入れられる大きさになっているのでお香典もいれて定型外の現金書留として郵送することができます。
注意しないといけないのは、挨拶文を付けずにお線香だけを送ることはやめましょう。お線香だけを受け取ったご遺族の中には、「早く死ねってことかしら」と変な風に受け止められてしまうことがあります。そのため、送るときはお供えとして送ったことを手紙で伝える必要があります。
喪中見舞いにおすすめのロウソク
喪中見舞いにお線香ではなくロウソクを送ることもできます。ロウソクは、宗教問わず使うことができますし、お仏壇以外にも使うことができますので用途は広がります。贈り物としてのロウソクは、白いロウソクだけではなく素敵な絵が入ったローソクもあります。
高齢者に送るときには、火事の原因になることも考えられますので、短いロウソクにしたり、10分程度で消えてしまうロウソクというものもありますので、使う人によって送るロウソクを変えるといいと思います。
喪中はがきの返事のときの例文
喪中はがきの返信として、返事を書くときの文章には、拝啓などの頭語や時候の挨拶は書きません。すぐ本題にはいり、お悔やみを申し上げて構わない手紙です。お悔やみを申し上げるときは、忌み言葉というものがありそれを使わないように気を付けます。忌み言葉とは、重ね重ね、しばしばなどの繰り返す言葉や次々、追って、またなどご不幸が次もあるような意味を持たせられる言葉、滅ぶ、死亡、生存など直接的な言葉を避け、ご不幸、ご生前などの言葉を使います。
お悔やみの手紙を書くときの注意点
・頭語や時候の挨拶は書きません。
・手紙でのお悔やみになった理由を書く
・遺族を気遣う言葉を書く
・忌み言葉は使いません
【文例】
丁寧な挨拶状をいただきありがとうございます。
お手紙を拝見してご岳母様のご不幸を知りました。
遅くなってしまいましたがご岳母様のご冥福をお祈り申し上げます。
服喪中とのことですので年賀状は控えさせていただきます。
今は悲しみでいっぱいかと思います。
落ち着いたら思い出話をしましょうね。
辛い時期かと存じますがどうぞ体調に気を付けて新しい年をお迎えになられますようお祈り申し上げます。
一言添えるときは、追伸などは使いません。後を追うといった意味を連想させてしまうため。
最後に
家族葬をする人が多くなり、ご不幸を知るのが喪中はがきで知ることが多くなりました。本来お悔やみを申し上げるのは直接会ってするのが正しいマナーやり方ですが、住んでいる場所が遠かったりして弔問に伺えない場合、お悔やみの手紙を送ることで略式ですが弔意を伝えることができます。
お悔やみの手紙を送るとき、お香典やお線香、お花などを郵送することもできます。喪中はがきに香典を辞退する旨が書かれていることもありますが、そのときは、手紙だけでを送るようにするといいです。香典返しなど気を使わせてしまうことを考えると、あまり高額にならないお線香やロウソクなどを送り、相手の負担にならないようにしましょう。